こんにちは 松島です。
兵庫で歯科医師をしています。
僕は口腔内写真について機材や撮り方について解説する動画やHPを運営しているんですが、
その中で特に『ストロボはどんなものを使えばいいの?』という質問をされることが多いです。
口腔内写真のストロボというと大きく分けるとリングストロボとツインストロボがあるのですが、じゃあそれぞれがどのような用途において向いているのかを今回の記事では解説していきます。
写りの違いと、使用感の違いを解説していきますのでぜひ最後まで見ていただけたら嬉しいです。
術中写真にはリングストロボ
魅せる症例写真にはツインストロボ
通常の口腔内規格写真や術中写真にはリングストロボを
ここぞという症例の写真や前歯の写真にはツインストロボを。
それぞれ使い分けると最高という風に思います。
ではこれについて解説していきます。
まず皆さんはツインストロボとリングストロボどちらのストロボ使用されていますでしょうか?
僕は10万円以下で買う口腔内写真カメラセットというのを紹介しているんですが、そこで紹介しているのはリングストロボです。
世間的にもどっちかというとリングストロボを使用されている方が多いかもしれません。
もしくは良く分からないけど、アイスペシャルを使用しているという方であれば、カメラ自体にツインストロボが付いていると思います。
実は口腔内写真の画質はストロボが決める
皆さんは口腔内写真において、ストロボはなんでもいいんじゃないか?カメラ・レンズが重要でしょ?って思われるかもしれません。
でも実際にはその逆で、カメラやレンズよりもストロボのほうが写真の出来を左右します。以前の動画でもお話しした通り、口腔内写真では光がすごく重要です。
カメラレンズが一緒でも、光の質、ストロボの種類によって写真が全く変わります。
ではどんなストロボにしたらいいかということですが、口腔内写真におけるストロボの重要な要素というのは、2つ。
・そのストロボがどれくらい強い光を出せるか?
・リングストロボなのか、ツインストロボなのか。
なんですよね。なので決して高価なものが良いものというわけではありません。
リングストロボ/ツインストロボの違いについて
ではここからは、皆さんが迷うであろう大きな違いリングストロボ ツインストロボそれぞれの特徴をお話しします。まずそれぞれのストロボでの写りの違いから見ていきましょう。
1.リングストロボ
はじめがリングストロボ。リングストロボというのはレンズの先端に文字通りリング状にストロボが付いていてシャッターを切るとこれが光って真正面に光を当てます。素晴らしいことに歯に対して全体から光が当たるので、無影灯というのような感じで、影がどこにもできないような撮影ができます。
全体をしっかりと写すという撮影においてメリットのあるストロボです。
デメリットとしては、光が正面からあたるので、歯の表面に反射して白飛びしてしまいやすくて、前歯の色の情報が失われやすかったり、全体に均一に光が当たるので、写真の立体感が乏しくなったりします。
2.ツインストロボ
それに対して、ツインストロボというのはレンズの横にストロボが2つつきます。
それがシャッターと同時に光るのは一緒なんですが、この構造の違いにより違った効果が出てきます。リングストロボが真正面に光を出していたのと違ってツインストロボはレンズの焦点距離にもよりますが、歯に対して斜め横からの光が当たるようになります。そのため、光が当たっているところと当たっていないところにコントラストができる。それによって写真に立体感が生まれます。
そして、リングストロボでは反射して失われやすかった前歯の切端の透明感なんかの質感を表現しやすく、審美領域のこだわった写真にむいているストロボと言えます。
ただ欠点としては例えば口腔内5枚法で使おうとすると光の届きにくい臼歯が暗くなりやすかったり、術中写真ではレンズ次第で光が口角で遮られて暗い写真になる場合があるという欠点があります。
その結果、オールラウンダーなリングストロボ。画質とか雰囲気を高めるのに飛び道具的なツインストロボそういう考え方で良いのかなと思います。
このリングストロボの写真と、ツインストロボの写真この2つでそんなに差を感じない。そういう風に思った人は使いやすさからして、リングストロボのほうがおススメですね。
さらに画質を追及される方にはツインストロボ+バウンサー
さらにツインストロボの画質をより高画質にしようと思うとバウンサーの使用がオススメです。
サイドからの光を拡散させて立体感のある写真に仕上げてくれます^^
理想を言うと、ツインストロボのカメラと、リングストロボのカメラを2台準備して、用途によって分ける。
基本リングストロボで行って、本気のケースの時だけツインストロボ、そういう使用でも良いと思います。
いずれにしてもご自身が使用する写真の用途によってこの2つのどちらの特性が重要かというのを判断していただけたらと思います。
この記事が口腔内写真に迷われている先生方の参考になれば嬉しいです。また改めてそれぞれの機材の紹介や扱い方に関する動画を作っていこうと思います。
もしも機材や設定についてご不明な点がございましたら、個別相談や口腔内写真に関する情報は
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